ソール・ライターのドキュメント映画感想。彼の写真の秘密とは?「美の追求」を信じている。

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写真・カメラを趣味にしている者としてはいい写真が撮りたい!何かヒントがないかな?と、ドキュメンタリー映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』を見てみました。今回はその感想です。

このドキュメンタリー映画、そんな気持ちで見ると、垂涎の内容でした!

 

写真家ソール・ライターとは?

私は2017年Bunkamuraでの「写真家ソール・ライター展 ニューヨークが生んだ伝説」で初めて彼のことを知りました。こんな写真家がいたんだと。

ざっくりと言ってしまうと、ソール・ライター氏は、主に1960年代~80年代のファッション誌で活躍したカメラマンです。Show、ELLE、英国版ヴォーグ、Queen、Novaなどの雑誌に掲載されていたとのことです。

≫ ソール・ライター(Wikipedia)

ドキュメンタリー映画のあらすじ

ソール・ライター氏は2013年に89歳で亡くなりました。ドキュメンタリー映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』は、晩年2012年の彼へのインタビューです。

見どころとしては、ソール・ライター氏が写真家としての【秘密】を語ってくれるかどうかでしょう。それがこのドキュメンタリー監督としての腕の見せ所だと思うのですが、私としては、語らせることに成功していたと思いました。

ちょっと、人には教えたくないくらいのことを言ってましたよ!

ソール・ライターが語った写真家としての秘密

映画の感想というより、ソール・ライター氏が語った写真家としての秘密をメモ的にまとめようと思います。映画タイトルで「13のこと」と言ってますが、残念ながらそんなうまくまとまってるようには思えませんでした。ただ、章立てただけのようでしたので・・・。

ソール・ライター氏の語った3つの言葉に焦点を当てて、紹介します。

「カラー写真はやめておけ」と言われた

ソール・ライター氏は「カラー写真の先駆者」と言われています。しかし、彼がカラーを始めた1950年代はまだ白黒がメインで、先輩からは「カラー写真はやめておけ」とまで言われたとのこと。

これは、写真家というより、成功者のヒントじゃないでしょうか?

新しいことをやると、周りからは揶揄されたり、軽視されたりするものなんですね・・・。いつの時代も・・・。これって今だと「Youtuber」に似ていませんか?

Youtuberで言えば、大人たちは怪しいものだと思うけど、子供たちや若者たちにとっては憧れの存在になっていく。考えてみれば、未来の社会を作るのは今の大人たちではなくて、子供や若者なんですよね。かつてテレビが普及していく時代にも映画との軋轢がありましたし。

いつの時代も同じなんですね。

彼は自分のことを才能があったわけではないと言います。運が良かったと。成功するうえで、波に乗ることは如何に大きいかを感じさせる言葉でした。

時代の寵児たちのグループにいたこと

ソール・ライター氏は、若くしてMoMA(The Museum of Modern Art, New York=ニューヨーク近代美術館)に作品が展示されました。

それがきっかけで、多くのファッション誌から声がかかったといいます。今まで認めなかった人も、手のひらを反すように。

ここで、ちょっと監督はいじわるな質問をします。

「MoMAに作品が選ばれたのは、あなたが有名な若手アーティストたちのグループにいたからだと思いますか?」

こんなニュアンスの質問。具体的なアーティストの名前だったかもしれません。私はほとんどグループの人たちの名前は知りませんでしたが、さすがにアンディ・ウォーホールは知っていました。そいういった時代の寵児のなかに、ソール・ライター氏もいたんですね。彼は強く否定しませんでした。

彼は芸術家を目指して神学校を中退し、ニューヨークに移ります。そんなときに若い芸術家たちと出会いました。そのグループにいることで注目されることもあっただろうし、芸術家としての能力自体も養われたのだと想像できます。

現代の成功においても重要なファクターだと思いました。ドアをノックする勇気と、出会い。どちらにしても、行動しないことには成功もないですね。

見てる人の「左耳をくすぐる」ような写真

ここまでは、成功者としての話ですが、最後に写真においての秘密も語ります。ここは、ちょっと、門外不出にしてほしいくらいの言葉でした笑。私も人に教えたくないくらいの、ソール・ライター氏の写真の秘密です。

その内容を抜粋すると、

私の好きな写真は、何も写ってないように見えて

片隅で何か謎が起きてる

そこで、いくつかのポジフィルムが写される。

その中に、ガラス窓が写った写真がある。一見ただのガラス窓なのだけど、よく見ると、若い女性が裸でこっちを見ている。

私の写真の狙いは、

見てる人の左耳をくすぐること

すごく、そっと

これはすごく大きな秘密ではないでしょうか?

たとえ、「ソール・ライター的な写真」を撮ったとしても、これがなければ、ただの綺麗な写真止まりなんですね。

今すぐにでも、カメラを持って、街に出たくなりました。

 

最後に語ったこと

ほかにも、現在のアシスタントの女性のことや、かつての売れない頃から信じてくれた女性の話もありました。女性目線でこの映画をみると、この部分ももっと大きなファクターという気づきがあるのかもしれません。

最後に語ったのは、熱心なユダヤ教徒だった兄の言葉でした。

「幸福の追求は馬鹿げている。もっとほかの追求があるはずだ」

というもの。

そして、ソール・ライター氏は、

「美の追求を信じている」

と言うのでした。

彼は自分は才能があるわけではないと言っていましたが、しかし、人生のテーマが美の追求でした。彼の写真が美しいわけです。

以上、ドキュメンタリー映画『写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと』の感想でした。何か悩んでる人はブレイクスルーになる言葉に出会えるかもしれませんよ!(※ニュアンスの違い等はご容赦ください。)

王家衛監督とクリストファードイルの映像に関してこちらで書いてますので、良かったら合わせてご覧ください!

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