2019年9月末に訪れたリアスアーク美術館を紹介します。
リアスアーク美術館は宮城県気仙沼にある美術館です。東日本大震災を伝える常設展示があることを知り、今回の宮城県旅行ではもともとここだけを目的にしていました。
他に震災遺構があることは道中で知りました。
Youtubeでも紹介・解説しています。
震災遺構を巡る様子をYoutubeでも紹介・解説しています。写真だけでなく、映像付きで分かり易いと思いますので、良かったら合わせてご覧ください。
宮城県の震災遺構記事一覧
順 | 各記事 |
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0 | 旅のルート全体 |
1 | 旧女川交番 |
2 | 大川小学校 |
3 | 南三陸町旧防災対策庁舎 |
4 | リアス・アーク美術館 |
5 | 旧気仙沼向洋高校(伝承館) |
6 | ブライダルパレス高野会館 |
7 | 仙台市立荒浜小学校 |
撮影に使ったカメラとフィルム
リアスアーク美術館とは
リアスアーク美術館は2004年に宮城県気仙沼に作られた美術館です。
「リアス」はリアス式海岸の三陸地域を、「アーク」は箱舟を意味します。この名前からも気仙沼や三陸地域が、海と共にあり、洪水も多い地域であることが伺えます。
当初の展示は、地域の民俗資料がメインだったようです。それには現代美術をコレクションできなかった財政的な事情もあったらしく。
東日本大震災によって、初めて広く知られるようになったようです。私も震災後に知ったひとりです。
ちなみに、屋上の箱舟を思わせる部分に入ることはできません。上の写真は館内のロビーです。
リアスアーク美術館の場所と行き方
リアスアーク美術館に行くには車が必要になります。気仙沼駅からタクシーを使う場合には割引があるようですので、詳しくはリアスアーク美術館公式サイトの交通アクセスを見てみてください。
2019年リアスアーク美術館「東日本大震災の記録と津波の災害史」を見て。
リアスアーク美術館では常設展示で「東日本大震災の記録と津波の災害史」を展示しています。
こちらは写真撮影がOKでしたので、少しだけ紹介します。
気仙沼の被災の状況から復興していく過程の写真と、被災物が展示されています。
被災物には被災者のメッセージが付けられていて、読んで行くと、さまざまな状況で被災されたことを知ることが出来ます。
話し言葉で書かれているので、グッと来てしまいます。
気仙沼の被災状況はぜんぜん知りませんでした。
今回実際に訪れてみて、8年経った2019年でも復興工事中というのを見て知ることが多かったですが、常設展示を見ると今の状況にするだけでもものすごい時間がかかったと思います。
気仙沼港はガスタンクが漏れ出して、火の海のようになりました。
そのため、被災物の中には上のように火災で燃えてしまったものもありました。
携帯につながったものの、津波がきてそれっきりになってしまったというメッセージ。
私は震災当時は東京にいましたが、携帯がつながりにくくなっていて、ようやく家族に無事を伝えられたことを思い出しました。
2011年はまだガラケーの人も多かったですよね。
「津波の災害史」ということで、歴史的な展示物もあります。
写真の絵などを見ると、三陸地域が何度も津波に襲われる地域であることが分かります。
写真と共に上のようなキーワードとなるパネルが付けられています。
「40年に一度は3~5mの津波が襲来する」とされた場合、人はどうするのだろう。
東日本大震災を経て、さまざまな問題提起がされています。
リアスアーク美術館と東日本大震災の常設展示 – おわりに
リアスアーク美術館と常設展示「東日本大震災の記録と津波の災害史」を紹介しました。
被災地域や遺構を訪れるだけでは分からない部分を補う、とてもいい展示でした。とくに「被災物とメッセージ」は当時の状況をかなり近く感じられたと思います。
気になっている方はぜひ訪れてみてください。