今回は、写真家の石田真澄さんのポートレートテクニックをちょっとだけ分析してみたいと思います。
石田真澄さんのことは実は知らなくて(というか、写真家をほとんど知らないのですが・・・)、撮影旅行の際にモデルをしてもらったカメラ女子さんに教えてもらった写真家のひとりです。
何人か教えてもらった写真家の中で、とくに彼女のポートレートが魅力的で旅行にも合いそうだなと感じて、少し意識しながら撮影しました。
私なりの分析ですが、ポートレート撮影の参考になりましたら幸いです。
写真家・石田真澄さんとは?
石田真澄
1998年生まれ
2017年5月自身初の個展「GINGER ALE」を表参道ROCKETで開催。
2018年2月、初作品集「light years -光年-」をTISSUE PAPERSより刊行。公式サイトより
驚いたのは、まだ若干20歳の写真家ということでした!(2019年1月現在)
カロリーメイトや、雑誌、いきものがかりのアーティスト写真などで数多くのポートレートを撮影されています。
若干20歳の彼女がどうしてプロになっているかと思ったのですが、なんと、インスタグラムからなんですね!
2015年からインスタグラムを始めた女子高生が2~3年後にプロになっている時代とは・・・。インスタグラムを自分の日記くらいにしか思っていなかった者としてはびっくりしてしまいました。
今や、インスタグラムも写真家への登竜門のひとつなんですね。彼女はそんなシンデレラガールのひとりと言えそうです。石田真澄さんのインスタグラムでは、フィルムで撮影されたたくさんの魅力的な写真が見られます。
石田真澄さん関連書籍
写真家・石田真澄さんのポートレートテクニック、3つのヒント
石田真澄さんの写真は、写真学校を卒業した「いわゆるプロの写真家」がグラビア撮影をするようなポートレートではないです。とてもインスタグラム的というか、日常を、楽しく美しく切り取ったポートレートです。
これは写真のテクニックだけではなく、彼女の人柄も大きな要素だと感じます。いつも生き生きとした人物が写真には写っています。(ポートレート撮影は関係性がどうしても写ってしまうので、性格はとても大きな要素ですよね)
人柄や性格はなかなか真似できるものではないですが、今回は技術の部分だけ真似してみようと試みました。そこで、以下の3つの点に着目しました。
- 光を見つける
- ストロボを使う
- モデルを走らせる
とりあえず、この3点に気を止めてポートレート撮影してみるだけでも、今までとは違った撮影ができると思います。以下に参考になりそうな石田真澄さんのインスタ写真を3枚貼りましたので、見てみてください。
ポートレートに使ったカメラ・フィルム・ストロボの紹介
今回はフィルムカメラでの撮影になります。(ここのところフィルムの違いに目覚めてしまい・・・)
デジタル一眼レフやミラーレスでも今回のポートレートテクニックは応用できますので、機材はさほど気にしないでください。備忘録的な側面もありますので笑
カメラ:Rollei 35S
人気のコンパクトフィルムカメラRollei 35シリーズのSonnarレンズモデルです。上の写真の通りかなり小さいながら、カールツァイスレンズを搭載していて、写りも文句なしです。CONTAX T2へと続く高級コンパクトフィルムカメラの走りですね。
フィルム:Cinestill 50 Daylitht
気になっていたCinestillというフィルムを使いました。シネマ(映画)風の写りになるとのこと。日中での撮影だったので、ISO50のCinestill 50 Daylightにしましたが、雪の青森ではちょっと光量不足だったかも・・・。
ストロボ:National PE-201M
Rollei 35専用のものは手に入らなかったので、汎用的な安いものです。古いフィルムカメラではホットシューではなくて、シンクロコードでストロボを設置するものがあり、こちらは両方で使えるので重宝してます。
石田真澄さんが使っているフィルムカメラは何?
上で紹介したカメラは私が作例に使ったフィルムカメラであって、石田真澄さんが使っているカメラではありませんので読み間違いませんようにご注意ください。
では、石田真澄さんが使っているフィルムカメラは何か?ですが、はっきりとはわかりませんでした。
書籍「写真を読む夜」によると、当初は写ルンですとのこと。
また、初期のインスタグラム投稿では写真に「日付」があることから、機種はわかりませんが日付のつくコンパクトフィルムカメラを使っていることが伺えます。
また、2枚組のものもあるのでハーフカメラのOLYMPUS PENシリーズも使っているかも?という推察ができます。
あくまで参考までに。下記記事でフィルムカメラ選びに関して書いていますので良かったらご覧ください。
石田真澄さんポートレートテクニック1:「光」を見つけろ!
石田真澄さんの写真を見ると「光」に着目していることがよく分かります。「光」といっても、日中の日光のある状態ではなく、「光が射している場所」です。もっと言えば、影と光の境目ですね。
モデルさんを光に当ててポートレート撮影する
トップ画像もそうですが、光を見つけたら逃さないで撮影するということですね。写真は逆光ですが、逆光も今やフォトジェニックな要素のひとつですね。
手やものを光に当てて撮影する
モデルさん全体ではなく、手などの一部や、グラスなどを射す光に当てて撮影するパターンです。この写真はやろうとして、想像通りにはできてません笑。チャレンジあるのみ!
石田真澄さんポートレートテクニック2:「ストロボ」を使え!
ストロボ(フラッシュ)を使えば薄暗いシーンや夜でもポートレート撮影ができますね。また、ストロボによって近くのものを浮き上がらせることもできます。
ここでいう「ストロボ」は、三脚を使うような大きなものではなく、カメラ付属のものや、カメラに設置する簡易的なものです。
ストロボを使ってポートレート撮影する
ストロボ撮影すれば薄暗いところでも人物を浮かび上がらせられますね。いつもの写真とは違って、自分ながら「おっ!いい!」と思ってしまいましたよ笑
ストロボ撮影で人物以外を浮かび上がらせる
石田真澄さんの例では、シャボン玉をストロボの光で浮かび上がらせています。今回の青森での撮影では雪が降っていたので、ストロボで浮き上がりました。上の写真では雪が足りませんでしたが、下はうまくいきました(ポートレートではないですが・・・)
シャボン玉もやってみようと鉄砲タイプのを買ったんですが、うまくシャボン玉が出ませんでした。事前準備と予行演習は大切ですね。(そもそもピント・・・)
石田真澄さんポートレートテクニック3:走らせろ!
最後は、モデルさんに動きをつけて撮影する方法です。石田真澄さんはたくさんのノウハウがありますが、いちばん簡単なのは走らせることですね。彼女も多くのモデルさんを走らせたりいろいろさせてますね。
はい、今回の撮影では失敗です笑。薄暗い時間だったので、シャッター速度が遅いのと、ピントもミスってますね・・・。ストロボもつけたらもうちょっと良かったなと反省してます。こちらもチャレンジですね!汗
おわりに
今回は「光、ストロボ、走る」という3点に着目して、写真家・石田真澄さんのポートレートテクニックを分析してみました。
撮影テクニックにはあまり着目してこなかったので、考えるのはとても楽しかったです。出来はまだまだですので、何事もチャレンジあるのみですね。
やみくもにやるのもいいですが、やはり上達するにはうまい人を真似るのが早いです。今後も撮影テクニック的なことも記事にしていけたらと思います。参考になりましたら幸いです。
追記:20190321
石田真澄さんを意識したポートレート撮影の第2弾として、デート機能(日付)のあるフィルムカメラを持って石田真澄さん個展に行ってきた様子を書きましたので、良かったら合わせて見てみてください。
石田真澄さん関連書籍
使用したカメラ・フィルム
石田真澄さん個展に行ってきました