今回は、小さな高級カメラ「Rollei35S」を紹介します。
CONTAX T2で高級コンパクトフィルムカメラブームが来る20年も前に販売されていた高級カメラです。
レンズはカールツァイス・ゾナーを備えています。厚みこそありますが、幅だけならこのiPhone8よりも小さいです。
旅行に持って行くのにはかかせないフィルムカメラになっています。
(※正確にはローライがカールツァイスとライセンス契約しているゾナーレンズだとか。)
動画でも解説しています。
Rollei 35Sの使い方や作例をYoutube動画でも解説しています。フィルムの入れ方などは動画の方が分かりやすいと思いますので、ぜひ合わせてご覧ください。
Rollei35シリーズの選び方
以前にRollei B35を紹介したときと同様になりますが、Rollei 35シリーズの年表をまとめると下記のようになっています。
発売年 | モデル名 | 特徴 | レンズ |
---|---|---|---|
1966 | Rollei 35 | 初期モデル。ハーフサイズよりも小型という衝撃 | Tessar (一部Xenar) |
1969 | Rollei B35/35B | 普及機。スローシャッター省略、露出計セレン光電池化 | Triotar |
1969 | Rollei C35 | さらに露出計省略 | Triotar |
1974 | Rollei 35S | Sonnarレンズの高級機 | Sonnar |
1976 | Rollei 35T | Rollei 35の名称変更。レンズを表すTが付いた。 | Tessar |
1978 | Rollei 35LED | 普及機Rollei B35の露出計LED表示化 | Triotar |
1980 | Rollei 35SE | 高級機Rollei 35Sの露出計LED表示化 | Sonnar |
1980 | Rollei 35TE | 初期モデルRollei 35の露出計LED表示化 | Tessar |
後期モデルでは露出計表示がLED化されていますが、ざっくり見ると、レンズの種類で3クラスに別れていますね。
中級機→Carl Zeiss Tessar 40mm F3.5
高級機→Carl Zeiss Sonnar 40mm F2.8
今回のRollei 35Sはピンクのマーカーをした高級機クラスということになります。
若いフィルムカメラ好きの人たちに人気のCONTAX T2、T3と同じ高級レンズのカールツァイス・ゾナーを備えていて、写りは文句なしです。
また、CONTAX T2、T3と違って電子式ではなくて、機械式のフルマニュアルカメラで、電池なしでも使えます!
Rollei 35シリーズは一生もののカメラになりますので、個人的にはぜひこちらもおすすめです!
Rollei 35Sの使い方
では、使い方を紹介します。
なかなかメカニカルなところも魅力的です。
フィルムを入れる/電池を入れる
まずフィルムの入れ方ですが、レンズを伸ばして置かないとシャッターが切れないので、伸ばしておきます。
電池を入れる
下の、金属部分をスライドさせると、裏蓋が解除されて開けれるようになります。
露出計を使うには、ここを開けて電池を入れます。
硬貨を使って開けます。
電池はMR9という水銀電池ですが、今は販売してないので、関東カメラサービスのアダプターを使うか、代替品の電池を使う方法があります。
私はコンビニでも売ってるLR44電池にスペイサーを入れて使ってます。この方法だと本来の電圧とは変わって、露出計の精度は怪しくなりますので、自己責任でお願いします。
フィルムを入れる
最初のころはフィルムを入れるのに慣れなくて、3回失敗しましたという動画も出してるんですが、最近は慣れてきました。
フィルムを三角の印の部分に差し込んで、スプールを回してちゃんと巻き取るようになったら、圧板を閉じます。
フィルムがたわまないようにします。
そしたら、裏蓋を閉じます。
画像でちょっと分かり難い場合は、Youtubeでの動画をご覧ください。
レンズを伸ばす・縮める
レンズを縮めるのにはルールがあって、まず、フィルムを巻き上げた状態にしないと縮められません。
なので巻き上げて置きます。
そしたら、上の内側のボタンを押すと周るようになるので、回して押し込みます。
伸ばすのは引き伸ばして、カチッというまで横に回します。
シャッターを切る
露出計は付いてますが、目測の完全マニュアル操作です。
シャッターはレンズが延びた状態でないと切れないようになっています。
ISO値はASA値になりますね。
目測でフォーカスを設定します。
上から見て、F値を右側のダイヤルで回して決めます。
下のところを抑えて回します。
左のダイヤルでシャッタースピードを設定します。
上の針が露出計です。
赤い輪に針が入るように、露出を合わせます。
そして、シャッターボタンは外側のボタンです。押すと切れます。
フィルムの巻き取り
フィルムの巻き取りは、まずファインダー横のレバーを上げます。
「R」はリバースの意味でしょうかね。
そうしたら、裏側のレバーを起こして、矢印方向に回します。
ちょっとややこしく感じるかもしれませんが、一度使えば毎回やることなのですぐ覚えれると思います。
この「使ってる人にしか分からない」ところにさらに愛着が湧きますよ。
Rollei 35Sの作例(Kodak Colorplus200)
では作例を紹介します。
2019年の夏に金沢旅行をしたときのものです。こちらはColorplus200のレビューページでも紹介している写真になります。
Rollei 35Sは写りがよくて、とてもコンパクトなので、旅行にはかかせないフィルムカメラになっていますね。
すごく柔らかい写りです。
ホテルから歩いて21世紀美術館を訪れました。こちらは外から撮影しています。
コンパクトフィルムカメラでなのにこんなにボケます。
2019年はとても暑い夏でした。休憩してアイスを食べたり、かき氷を食べたりしました。
閉園ぎりぎりに兼六園を観光できました。2019年の金沢は外国人観光客も多かったです。
Kodak Colorplus200の黄色っぽい色合いとRollei 35Sのレンズ、カールツァイス・ゾナーの柔らかさと相まって、夢のような雰囲気の写真になったなと思いました。
最後はひがし茶屋街へ。
Rollei 35SはF2.8の明るさがあるので、少しくらくなっても使えます。
Rollei 35Sは一生ものの機械式高級コンパクトフィルムカメラ!
というわけで、今回は小さな高級フィルムカメラRollei35Sを紹介しました。
スマートフォン並みに小さいですが、レンズはカールツァイスゾナーという本格派です。
これはぜひ実物を触って見てほしいです。たぶん欲しくなってしまうと思います。
若い方たちにはCONTAX T2が人気ですが、同じゾナーで写りは引けを取らないので、ぜひこちらも候補にしていただけたらと思います。
一生ものの高級コンパクトフィルムカメラになると思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
Rollei B35の使い方・レビュー