シリア旅行記:ダマスカスの映画館に入る。カンフー映画好きのシリア人。ウマイヤドモスク。イラク人のおじさん。

大学生時代のバックパッカー旅行記です。トルコ→シリア→レバノン→ヨルダン→イスラエル→パレスチナ→エジプトの順に7か国を周っています。


Hiron
こんにちは、元バックパッカーのHiron です。(Twitter / Youtube)

前回はホムス~ダマスカスへの電車の旅でした。今回は、2回目のダマスカス観光です。

シリア旅行記ダマスカス:中心地マルジェ

ダマスカスで再び宿探し。
前回は予期せずも、日本人の集まるホステルに滞在することになったから、今回は違うところにしてみることにした。

場所は同じ中心地のマルジェ。
以前のホステルの裏手の宿に泊まることにした。

シングルルームは空いてなくて125spのルーフ。
このホステルは旅行者はほとんどいなかった。だから、シリア人に貸してるのかな?と思った。

しかし、あとで、そこには別の理由があることが分かった。

シリア旅行記ダマスカス:映画館探し


2度目のダマスカスは、一人でのんびりと過ごそうと思った。
以前にバスで一緒になった筑波大生に勧められた映画『CICAGO』を見たいなと思っていて、映画館に行ってみることにした。

宿のオーナーに聞いて映画館のあるという地域に向かった。しかし、そこはなぜかちょっと古い映画ばかりをやっていた。日本で2000年に公開したディカプリオの『ザ・ビーチ』とか。

昼食のハンバーガーを食べながら、ガイドブックを見ると別にも映画館があった。そちらに行くとやっていた。

(この映画の看板や、トップの画像はネットで探したもの。ダマスカスの映画館情報はなかなか出てこない・・・)

人気のカンフー映画


シリアではジャッキーチェンやブルースリーのカンフー映画が人気だった。

そうとう古いものが上映されていたり、東洋人を見るとカンフーの構えをしてくる男性もいた。中国も日本も一緒くただ。

前回ダマスカスで日本人が集まったときにも、我々を見てカンフーの構えをしてくるシリア男性がいた。

こちらのひとりが乗って同じように構えをすると、シリア人の彼はびっくりして、

「いやいや、冗談だよ・・・」

と言って、彼にハグをしたので笑ってしまった笑

東洋人なら誰でもカンフーができておかしくないと思っているらしかった。もちろんこちらの彼もカンフーなどやってはいなかったのだけど笑

ピンク映画?

アラブ圏は女性は保守的な文化で、いわゆる風俗店などはないのだけど、なぜか映画館はお色気いっぱいのポスターが貼られたところがあった。
しかも、裏路地の映画館などではなく、大通りから見えるようなところに・・・。

入る勇気はなかったけど、今思えば、どんなものだったのかすごく興味深い・・・。

シリア旅行記ダマスカス:CICAGO


上映時間の15:00前に映画館にもどる。
座席は今のシネコンのような段差がないから、前の人の頭などがほんとうに邪魔になる感じ。
ただ、シートは赤いベルベットみたいなので高級感があった。
当時は日本も同じようなものだったな?
新宿コマ劇場のころの映画館みたいだったかな。

字幕は、アラビア語とフランス語が出ていた。
言葉はそこまでよく分からなかったけど、ミュージカルで話は分かりやすかった。
ラストの舞台のレニー・ゼルヴィガーとキャサリン・ゼタ・ジョーンズがかっこよかった。

ミュージカルで言えば、最近では『ララランド』がヒットしたけど、また久しぶりに『CICAGO』も見てみようかな・・・。

シリア旅行記ダマスカス:旧市街、ウマイヤドモスク

ウマイヤドモスク4travel.jp

夜になって、再び観光に出た。
シリアの首都だけあって、夜でもにぎやかなのだ。

旧市街に行って、人気のアイスクリーム屋でアイスを食べた。
込んでいて入るのが億劫だったが、入ってみるとそうでもなかった。

せっかくだから、ウマイヤドモスクにも入った。
出るときに入り口のおじさんに「良かったか?」と聞かれたので、「良かった」と答えると、
パチンッと握手をされた。

シリア旅行記ダマスカス:イラク人のおじさん

ホテルに戻ると、ロビーの共有スペースのソファーにオーナーと客らしいおじさんがいて話をしていた。

僕も空いているソファーに座って休んだ。

挨拶をして、日本人で旅行をしてるくらいのことを言ったと思う。

オーナーがおじさんを紹介してくれた。

「彼はイラキーなんだ」

イラキーという言葉に一瞬「?」となったが、すぐにイラク人だと言うことがわかった。
僕はそれにちょっと驚いて、顔に出たのかもしれない・・・。

おじさんが静かに言った、

「イラク人が怖いか?」

僕は「NO」と答えたが、本当のことを言えば少し怖かった。
それが偏見なのは分かるのだけど、当時はまだイラク戦争が起こり、アメリカが正しいという報道がされていたころだった。

でも、この質問を忘れることはないだろうな・・・。

親類なのか友人なのか、関係性も言っていたかもしれないが覚えていない。
旅行者が少ないのに部屋が空いてなかったのは、イラク戦争の影響で、シリアに疎開してきていたイラク人を泊めていたという理由もあったのではないかと思う。

明日は4ヶ国目・ヨルダンに向かう。

シリア旅行記ダマスカス:シリア内戦後のダマスカス

破壊されたウマイヤドモスク(NEW WAY.NEW LIFEより)

11世紀に建てられ世界遺産に登録されていたウマイヤドモスクも、2013年に破壊されたという・・・。

→この10年間で傷つけられ、破壊された10の聖地

次回は、ヨルダン・アンマンです。日本人バックパッカー御用達の「クリスホステル」に到着します。1年後にイラクに行った日本人大学生もここだったんですよね。

つづく。