Astro Kino Color IV 50mm F1.4 – 色乗り、玉ボケ、ぐるぐる!心酔してしまったドイツAstro-Berlin社のプロジェクターレンズ。

Hiron
こんにちは、オールドレンズ沼のHironです。(Twitter / Youtube)

Astro Berlin社

おそらくプロジェクターレンズの作例をネットサーフィンしながら見ていたとき。世界にはプロジェクターレンズマニアみたいな人たちもたくさんいて、フォーラムもあったりする。そういうのを見てる中で、ハッと目を奪われたのがこの Astro Kino Color IV 1.4/50 の写りだった。このレンズ名もなんとも魅力的でとにかく欲しくなってしまい、ebayで見つけることができた(実際そうだったのかと、当時見た画像を探していたら、実は1.6/50のレンズだった・・・汗)。

ドイツはアストロ・ベルリン社のプロジェクターレンズ。ライカやカールツァイスのようにたくさんの情報が出てこない。一連のレンズについてこちらのサイトが詳しいです。
アストロ・ベルリン社は1922年に設立され、もともとはAstroという名の通り天体望遠鏡のレンズを主に作っていたのが、時代的に映画用のレンズが主力となっていったメーカーみたい。とくに、Pan-Tachar(パンタッカー)というレンズが有名で、ヤフオクなどを見ると何十万という値で売買されている・・・。これが欲しくなったらおしまいだ・・・汗。

Astro Kino

こちらのKino(キノ)というシリーズは、アストロ・ベルリン社が他社プロジェクターなどのOEM用に作っていたレンズのようです。それでもAstroを冠しているのはアストロ・ベルリン社のブランド力があったからではとのこと。このあとで紹介するシネレンズでもそういうのが出てきます。(RevuenonのときもOEMレンズだったけど、元のメーカー名がないから謎だった。でも当時ブランド力のあった富岡光学製OEMにはTOMIOKAを冠したものがあったりする。持ってないけど。それと同じ感じ。)

で、このキノシリーズはタッカーと違って安いです。出回ってる数はそんなに無さそうだから、欲しい人もいないから安価になるのかな?

ソニーEマウントに適用

先のAgfa同様にソニーEマウントに適用した。
ただ、残念ながら、無限遠が出るようにはできなかった。2mがいいとこか・・・。
作例で無限遠が出ていたか分からないけど、もう少し遠くには焦点が合っていたとは思う。うーん悩ましい(レンズがそもそも違ったんだけどね)。
あと、APS-Cサイズでちょっとケラレてます。

SONY NEX-5R + Astro Kino Color IV 1.4/50

2017年11月、クリスマス前の町にこのレンズを持ってでかけました。
色がほんとこってり出て驚いたんだけど、こんなんじゃあんまり伝わらないかな・・・
でも、今のデジタルカメラ時代に色乗りってなんだろう?と思ってしまう。だって、ホワイトバランスだってカメラ側でデジタル処理できてしまうんだから、レンズに寄らずどうにでもなるのでは?と。
なのに明らかに違うんだよなぁ。レンズの光の入り方と色にはどんな関係があるのでしょうか?なんか科学の話だね。

この距離でポートレート撮ったら、もう堪らないレンズだと思う。だれか、モデルしてください!笑
もうちょっと撮影距離がでるとほんと万能なんだけどな・・・。また新たな改造方法を考えないと。

そして、玉ボケもぐるぐるもすごいです。トップの画像だと信号機の人もつぶつぶに笑

すごく寄れます。マクロ撮影もきれいです!
このレンズ、今までの中で一番くらい好きかもしれない。

そしてつづく沼は、アストロ・ベルリン社で惹かれてしまった映画界。
シネレンズ沼です!
レンズ沼、深すぎる!!

つづく。