Pentacon auto 29mm F2.8 (Orestegon) – Meyer-Optik系譜の収差も大きい寄れる広角レンズ。旅行向けのレンズかも?

Hiron
こんにちは、オールドレンズ沼のHironです。(Twitter / Youtube)

今回は、M42マウントのオールドレンズPentacon auto 29mm F2.8を紹介します。

このレンズは、Carl Zeiss Jena Flektogon 35mm F2.4が万能レンズと聞いて、代替レンズになるのではと思ったレンズでした(CZJは高いので・・・)

はたして、万能レンズになるのでしょうか??

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Pentacon auto 29mm F2.8 (Meyer-Optik Orestegon)

2017年8月に購入。もともとバブルボケのTrioplanを知ったころに、同じMeyer-Optik由来のレンズと言うことで興味を持っていた。

オールドレンズらしい収差がある、やや癖玉。これも面白そう。

Meyer-Optik Orestegonと同じものらしい。やっぱり、メーカー名だけじゃなくてレンズに名前があると愛着が持てますね。

Meyer-Optik社がPentacon人民公社になったのは(DomiplanやPentacon AVでも触れたけど)、ドイツが東西分断されて東ドイツは共産国となったため、民営のMeyer-Optikは国に買い上げられたということのようです。

(Carl Zeiss Jenaはしばらく民営でやってたんでしょうか??)

オールドレンズ沼は歴史を知ることにもなるからまた面白いんですよね。

Pentacon auto 29mm F2.8は万能レンズになるか?

どっちのレンズを知ったのが先だったか忘れてしまいましたが、Carl Zeiss Jena Flektogon 35mm F2.4の対抗馬になるのでは?と勝手に期待してました。

こちらは35mmという絶妙な焦点距離に、最短撮影距離20cmというマクロまで対応できるとのこと。

一方、

Pentacon auto 29mm F2.8も焦点距離29mmというふつうは28mmのところ絶妙に違いますね。

また、最短撮影距離25cmというのもなかなか寄れます!

万能レンズとしてかなりいい線に行ってるのではないでしょうか!?

ペンタコン PENTACON auto 29mm F2.8 MULTI COATING
ベガ(Vega)

Pentacon auto 29mm F2.8に必要なマウントアダプター

Pentacon auto 29mm F2.8(M42マウント)をPENTAXのデジタル一眼レフで使うには、M42-PKのマウントアダプターが必要です。M42マウントとPENTAX Kマウントはフランジバックが同じなので、薄いアダプターになります。

オールドレンズユーザーに多く選ばれているSONYのミラーレス機で使う場合は、M42-NEXのマウントアダプターを使います。こちらは厚みのあるものになります。

オールドレンズ定番機SONY α7シリーズ

作例1 | 神楽坂にて Pentacon auto 29mm F2.8(ボディPENTAX K-7)

2017年12月。とても寒い日の神楽坂。

買ったのは8月だけど、ようやく使ったのはこのときが初めてみたい。レンズがたまってしまって・・・。

ファーストインプレッションは、普通によく写る!という印象。

外側の収差はなかなかですね。点光源があるともっと面白くなりそうです。

最短撮影距離25cm!寄れる!

作例2 | 台湾旅行にて Pentacon auto 29mm F2.8(ボディPENTAX K-7)

万能レンズ候補、旅行には最適では!?

ということで、2018年2月の台湾旅行に持っていきました。実際のところ、旅行向きのレンズだと思いましたよ。

台北地下鉄(MRT)

台北の地下鉄MRTの切符です。プラスチックのコインの中にチップが入っていてSuicaみたいに通過します。

25㎝まで寄れることと、ボケの感じや、収差も分かる一枚かなと思います。

士林夜市

台北観光で外せない夜市です。

観光客と見るや、なかなか高額メニューをおすすめしてきました笑

ここで小籠包を食べました。有名店は大行列であきらめました・・・。

小籠包にこんなに寄れます。最短撮影距離25cmは使い勝手がいい。

台北駅周辺

ホテルが台北駅から比較的近かったので、歩いて帰りながら撮影。

台湾は雨が多いようです。2泊3日毎日降ってたような。折り畳み傘は必携ですよ。

このときは傘がなくても大丈夫なくらいで撮影ができました。雨の日も撮りたいけど旅行でもないと出かけないかも・・・。

路面の反射が綺麗です。

バスの中が青いライトだったりして、異国に来たなと。

こういう被写体だと、ほとんど収差は気にならないですね。

康青龍(カンチンロン)

場所は東門駅から降りたところ。永康街、青田街、龍泉街という3つの通りを合わせて康青龍(カンチンロン)と呼ぶらしい。

東京の「谷根千」みたいな略語ってことかな?

ここの風景が、テレビや雑誌で見るいわゆる台湾だなぁ~と一番感じました。

開放かも?ちょっとぼやけた写りです。

古い建物が居抜きでおしゃれなお店になってました。

広角ですが、iPhoneみたいなパンフォーカスにはならないので、雰囲気でますね。

中心付近は解像度が高いし、文句がないというか、わりと無難に使えてしまうレンズでした。

Pentacon auto 29mm F2.8 – おわりに

というわけで、今回は万能レンズかもしれないPentacon auto 29mm F2.8を紹介しました。

被写体によってオールドレンズらしいボケや収差を楽しめたり、そこまで癖が出ない撮影ができたり、また寄れたりと、今回の旅行では重宝しました。

もっと、追及してみたくなるレンズでした。

あと、Carl Zeiss Jena Flektogon 35mm F2.4がどんなにすごいのか、も試したいところですね!

次回は、引き伸ばしレンズではない、ちゃんとしたL39マウント(M39)のレンズを買った話です。
そして、フランジバック問題の解決編でもあります。

つづく。

ペンタコン PENTACON auto 29mm F2.8 MULTI COATING
ベガ(Vega)

マウントアダプター

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